前回に引き続き、green drinks Niigata vol.4の報告、
今回は全体を通しての感想です。
green drinks Niigata vol.4開催しました その1
green drinks Niigata vol.4開催しました その2
今回各グループが話しているところを見て回って、
さらに各グループの発表を聞いて最初に感じたことは、
人それぞれ本当に多様な未来の仕事、働き方を持っているんだということです。
ワークシフトにもあったように、
今後はロボットに仕事が奪われるだろうという意見があれば、
人をつなぐ役割が求められるという意見、
一方で単純労働は残り続けるという意見や、
地方は10年くらいでは変わらないという意見、
そして働きたくないといった意見まで、
とても幅広い意見を聞くことができました。
みなさんそれぞれが自分の経験に基づく意見を出してくれたことが
このような多様な未来の仕事、未来の働き方につながったのだと思います。
その中でも3つ、大きくまとめられる意見がありました。
以下、順に書いていきます。
1つ目は単純労働は少なくなっていくという意見です。
ワーク・シフトや機械との競争でも言われているように、
今後は技術革新によって、今まで人間が担ってきた仕事が
ロボットに代替されていくことになります。
工場や倉庫では既にロボットが活躍していて、
今後は医療、介護、エネルギーといった成長分野にも進出するでしょう。
今回の参加者からも、ロボットに仕事が奪われると考えている人は多く、
仕事が奪われる危機感を抱いているようです。
一方で、ロボット化の脅威はまだ来ないと考える人もいました。
・ロボット化できるような単純労働も、あえて人が行うのではないか。
・地方ではロボット化の波はそこまで押し寄せてこない。
という考えがベースにあっての意見です。
仕事のロボット化が進むという点では一致していましたが、
その進行スピードは人によって違いがありました。
ただ、遅かれ早かれ、ロボットによって仕事が奪われるのは
ほぼ確実な近未来の出来事でしょう。
いかにロボットが代替不可能な仕事をするか、
それが今後の大きなポイントだと思っています。
2つ目は個人の力が問われる時代へ。
IT技術の発達により、
無名の個人であっても全世界に情報を発信することができるようになりました。
ほんの少し前までは、不特定多数の人に情報を伝えるためには
新聞やテレビ、ラジオといったマスメディアを活用するのが主流で、
莫大な宣伝費をまかなうことができる大企業にしかできないことでした。
しかし、今や個人でも無料で気軽に情報発信することができるようになりました。
有名ブロガーともなれば、その信頼性は大企業をも凌ぐようになりました。
そうした現状があるからか、
これからは組織から個人へと活動の軸がシフトしていくだろう
と考える参加者もいました。
そして個人が主役の時代になった時に求められる資質としては、
・人と人をつなぐ力
・コミュニケーション能力(対面・ネット上ともに)
・メディアリテラシー(情報を得てそれを理解し、活用する能力のこと)
・自分が得意とする専門分野の知識、スキル
などが挙げられていました。
「個人が主役の時代」というのは、
専門的な知識やスキルがあり、1人でも仕事が完遂出来る人にとっては
非常に生きやすい時代です。
組織の決められた方針の中で与えらる仕事の中に生きなくても、
自分でやりたい仕事を選んで手がけることができるからです。
(もちろん確かなスキルと相応の責任が伴いますが)
一方で、今まで会社の言う通りに働いてきて、
飛び抜けたスキルを持たない人にとっては厳しい時代になります。
もし突然会社がなくなってしまったり、
業績不振で解雇されてしまった時に、
どこでも使えるスキルがなければ仕事を得ることが難しくなってしまうからです。
ワークシフトの本の中でも3つのシフトのうちの1つとして
「ゼネラリストからスペシャリストへ」と述べられていましたが、
何でも幅広くできるゼネラリストは、
その会社の中では配置がしやすくありがたい存在となりますが、
会社の外ではほとんど役に立たないというデメリットがあります。
そして日本では大企業ほどこのゼネラリストを多く生む体質にあります。
いつ会社がなくなるかわからないですし、
今自分が携わっている業界がいつなくなるかもわかりません。
与えられた仕事をただこなすだけではなく、
「自分は何ができるのか」
「社会に対してどんな価値を与えられるのか」
を考えて、自分の専門分野の知識やスキルを高めていくことが
これから求められてくると考えます。
それは自分で自由に働けるという楽しさがある反面、
責任は全て自分にやってくるという厳しさもあります。
これからはそんな楽しくも厳しい時代がやってくるのだと思います。
3つ目は人とのつながりが仕事を生む。
先ほど組織から個人の時代になると紹介しましたが、
個人が中心になった時に、仕事が獲得できるかどうかは
その人自身のスキルや専門性と、周囲との関係性です。
例えば、自分が欲しいものを売っている2人がいたとして、
そのうちの1人が自分の友人だったとします。
この場合多くの人が友人からものを買うのではないでしょうか。
これはとても単純な例ですが、
人は自分が親しみを持っている人からものを買いたいものです。
今のようにモノが溢れる時代ならなおさら。
買うという行為が単なるモノとお金の交換ではなく、
その人を応援するという意味が付加されるのではと考えています。
全体発表の中では、人間力という言葉も出てきましたが、
周囲から信頼され、スキルや実績のある人が仕事を得やすい環境になるでしょう。
人とのつながりは数値化、可視化しづらいですが、
ゆるやかな人間関係から仕事が生まれるのも
未来の仕事の1つの形だと思います。
フリートーク中。全体の半分くらいの人
イベント終了後、FacebookやTwitterなど、
ネット上でたくさんの感想いただきました。
そして多くは好意的な内容でした。
イベント終了後も考え続けてくれていることは、
主催者にとってとても嬉しいことです。
今回のイベントの目的は、
多様な未来の仕事、働き方を知るということでした。
その目論見通り、参加者それぞれから多様な未来の仕事が出てきました。
ただ、このイベントの時だけ盛り上がっては
イベントによる効果は半減してしまいます。
今回のイベントはきっかけに過ぎません。
イベントをきっかけに未来の仕事、働き方を考え、
未来に必要なものを得るために小さな一歩から行動を起こしていく、
むしろ終わってからが大事です。
その意味でも、イベントの感想やシェアは未来の仕事の第一歩だと思いました。
3回に渡って書いてきたgreen drinks Niigata vol.4の報告は
以上で終わりとなります。
次回は8月か9月にできたらと思っています。
参加されたみなさん、また次回お会いしましょう。
参加したいと思ったあなた、ぜひ次回お話ししましょう。
以上、green drinks Niigata vol.4の感想でした。
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