先日面白い記事を見つけたので紹介します。
フランスと日本、都市と地方の間にあるもの | AdverTimes(アドタイ)
記事を書いた方がフランスの地方に旅行した時、
日本との違いを感じ、それをまとめています。
旅をした場所はSaint-Cirq Lapopieという地域で、
人口わずか200人程度の日本でいえば小さな集落レベルです。
一番近い大都市まで150キロも離れている山奥の場所なのに、
その村を目当てに毎年40万人の観光客が訪れる名所。
リンク先の写真を見ると、まるで映画かアニメのワンシーンのような
中世の街並みが色濃く残っていて、その歴史を感じることができます。
この素晴らしい場所を訪れて、ブログ著者の方は以下のように感じたそうです。
後から知ったことだが、フランスには、
最も美しい村(Les plus beaux villages de France)というのがあり、
Saint Cirq Lapopieはその村の一つだった。日本にも「最も美しい村連合」というのがある。
私はここに加盟している村を8つ程訪れたことがあるのだが、本当にきれいな村が多かった。ただ、フランスと大きく違うのは、
日本の美しい村はきれいな「自然」が残っているということがメインで、
歴史を体感できるようなところは少ない。そしてなによりも、日本のこういう村でいいと思えるような宿がないため、
何日も滞在したいと思えなかった。
ホスピタリティに関しても日本では地方と都市の間に部に大きなギャップがある。しかし一番大きな問題は、地元の人達の歴史認識ではないだろうか?
長い時を重ねたその村の歴史の先端に、今自分達がいると解っているかどうかということだ。
ここで気になったのは、上記引用文で太字になっている箇所。
日本の美しい村はきれいな「自然」が残っているということがメインで、
歴史を体感できるようなところは少ない。
確かに自分の故郷を思い出しても、
朱鷺が飛んでいて田んぼがたくさんあり、
海と山に囲まれた自然豊かな場所です。
ただ、歴史を感じられるような場所はあまりありません。
昔ながらの街並みはあまり残っていませんし、
博物館がいくつかあってそこで歴史を知ることができるものの、
あまり有名ではなく、観光ルートのメインには含まれていません。
歴史がないわけではなく、
その歴史を知ることができる場所が少ないのです。
そして最も大きな問題は、上記引用文にもある通り、
そこに住む人たちが歴史を知っているか、
また自分たちの街に誇りを持っているか、という点です。
地方の多くの地域は、少子化や都市部への流出の影響で人口が減り、
ゆるやかに縮小する方向へと向かっています。
そうした成長が感じられない場所にいると、
閉塞感だったり、先の見えない不安によって、
自分たちが住む場所への自信は失われていきます。
つまり、自分たちの街に誇りを持てなくなるということ。
地方に住む人で自分たちの街の歴史を良く知り、
自分たちの住む街に誇りを持っているという人がどれだけいるでしょうか。
歴史を知るということは、自分たちのルーツを知ることでもあります。
何世代もの昔から語り継がれている歴史を知ることで、
自分たちがそこに生まれてよかったと思えるような
自信と誇りを取り戻せるのだと思います。
そうした自信は日々の行動に現れ、
少しずつ地方を変えていくと考えるのはいささか飛躍し過ぎでしょうか。
この写真やリンク先の記事を読んでみて、
実際この地に行って歴史を感じてみたくなりました。
フランスはかなり遠いですけど、
人生で一度は行ってみたい場所に加わったので、
いつか訪れたいと思います。
こちらから。
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