こんばんは。土屋 (@tutinoko310)です。

年配の方に多いのですが、
若い頃に苦労を重ねてきて成功をつかんだ人の中には、
同じ苦労を若い人にも求める人がいます。

「下積み時代の苦労、お金がなかった頃の大変さ、
 そういった時代があったからこそ今の成功がつかめた。
 だからみんなもその道を通りなさい。」

ちょっと説教めいた感じです。

そういう過去の苦労話を持ち出して、人生の後輩にも同じ苦労を求める。

一見すると美しい師弟関係のようにも見えるのですが、
そういう場に遭遇する度に他に方法はないものかと思ってしまいます。

自分と同じ苦労を他人にも求めるというのは簡単なことです。
自分が体験したことをそのまま伝えればいいだけなので。

さらに、同じ苦労を体験させないと仲間とは認めない、
という傾向もあります。

部活で自分が受けたしごきを後輩にも行う。
それに耐えた後輩こそ本当の仲間だ、というような感覚。

そこに気持ち悪さを感じます。

自分が通った道を通れというのは思考停止に他なりません。

自分が味わった苦労を次の世代にも体験させるのでは、
時代は全く前に進んでいないことになります。

もっと他の方法はないのか、そこまで苦労せずとも成果が挙げられる道があるのではないか、
そういう視点こそが時代を前へと進めます。

体験した苦労からよりよい解決策を導き出し、
次の世代に伝えていくことこそ、
年長者に求められる役割ではないかと思いました。

まだまだ世間的には若輩者の自分ですが、
若い人と会う機会が多く、意見を求められることも度々あります。

そんな時には過去の苦労話で自慢するのではなく、
その苦労から何かしら時代を前に進めるヒントを絞り出して、
若い人たちに伝えていけたらと思うのです。

では、明日も良い1日になりますように。

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