こんばんは。土屋 (@tutinoko310)です。

この週末は新潟市西区内野にあるツルハシブックスを訪れました。

惜しまれつつ閉店するとのことで、
今までお世話になったお礼の挨拶をするためです。

久しぶりに店主の西田さん(@tkj83)に会い、
ツルハシブックスでの思い出や閉店の経緯、
そして今後の展望などを聞くことができました。

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店主の西田さんと

西田さんと話す時はいつも何かしら気づきを得るのですが、
この日も大事な気づきがありました。

それはツルハシブックスでやり残した話しの中で。

ツルハシブックスは地元の中高生や近くに通う大学生から、
自分のような他所に暮らす社会人、
さらには近所に暮らす高齢者の方まで、
幅広い人たちが集まる場所になっていました。

年数を重ねるにつれ、互いの人間関係は濃く強くなり、
そこには間違いなく年齢や肩書きを超えたコミュニティが成立していました。

その一方で、西田さんは理想とのズレを感じていたそうです。

そうやってコミュニティ、居場所が確かな形になっていくにつれ、
新しい人が入りづらい雰囲気が生まれてしまった、と。

そのズレを解消するために、常連の集まる階を別にしたり、
たまり場となりうるソファー席を廃止したり、
工夫を施したのですが、残念ながら解決には至らず。

「いい場所になるほどいい場所から離れていく」
という居場所(コミュニティ)のジレンマは解決できなかったと
話してくれました。

 【参考】西田さんのブログ:居場所のジレンマ 20代の宿題

コミュニティのジレンマは、
人が集まる場を運営する人にとっては永遠のテーマです。

常連がいなければ収入は不安定で経営が安定しませんが、
一方で常連が固定化すると閉鎖的・排他的になってしまいます。

そのバランスをうまく調節するのもオーナーの手腕。

常連を満足させつつ新しい人の流れも確保するという
相反する2つのことを同時に進めなければいけません。

このジレンマに対する明確な解はなく、
各々が試行錯誤の末に対応策を編み出しているのが現状です。

コミュニティのジレンマの解決方法について、
自分の中でもまだ完璧な答えは見つかっていません。

西田さんは「お客を育てることがポイント」と記事に書いていますが、
確かに自分1人ではなく、コミュニティのメンバー各々が
外に開いた状態であり続けることが、
もしかしたらジレンマ解消の一歩となるかもしれません。

自分も人が集まる場を作る1人として、
避けては通れないこの問題に対する解決策を見つけたい、
そんなことを話を聞き終わって思いました。

ツルハシブックスは店舗は閉店してしまいますが、
今後は劇団員というサポーターを募集して、
彼らとともに店舗を持たずに活動してくとのこと。

今後どのような展開を見せるのか、
コミュニティのジレンマをどのように解決していくのか、
引き続き注目したいと思います。

西田さん、ツルハシブックス、ありがとうございました! 

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