こんばんは。土屋 (@tutinoko310)です。

先週末から実家のある佐渡で大規模な断水が発生しています。

寒さによる水道管の破裂が各地で起こり、
未だ被害の全容がつかめていない状況です。

一時は佐渡の約4割にあたる世帯で断水となり、
自衛隊が出動して給水を行う様子が報道されていました。

 参考:復旧いつ…住民いらだち 給水所やコインランドリーに行列 自衛隊には感謝の声|産経ニュース

実家も断水の地域に入っていたようで、
2日間水道が使えず、買い置きしておいた水と給水で復旧まで持たせた
と話していました。

今年は例年より寒さが厳しく、
特に先週は最強寒波が日本列島を襲ったこともあり、
それが今回の大規模な断水の1つの要因だと思われます。

ただ、このようなライフラインの崩壊は
遅かれ早かれ、いずれ起こっていたことなのだとも思います。

現代の日本ではほぼ全国どこでも安価に水が手に入ります。
それは全国くまなく水道管が張り巡らされているからです。

しかし、この水道管のうち一部は耐用年数を超えて使用されていて、
その割合は年々増えつつあります。

 参考:水道施設が老朽化、日本の「安く安全な水」の時代は終わるのか|ビジネス+IT

これらの水道管を新しいものに取り替えるには多額の予算が必要なのですが、
人口減少が続いて税収が落ち込む地方において、
その予算を捻出することは難しい状況になっています。

ですので、限界を超えて使用されているにもかかわらず、
放置されてやがて大きな問題となって降りかかってきているように思われます。

「田舎で自然に囲まれてのびのび暮らす」という生き方は近年注目を集めています。

確かにその通り、地方にはたくさんの自然が残っていて、
都会の喧騒から離れて暮らすことで穏やかに生きられると思います。

ただ、そこで生きるためには安定したライフラインがあることが前提。

水道、ガス、電気などの供給が不安定な場所だったとしたら、
以前との生活環境の違いに適応できず、余計にストレスを抱えてしまうかもしれません。

今後地方では今の水道システムを維持するために、
水道料金の値上げに踏み切るところが増えてくると思われます。

人が少ない地域ほど1人あたりの負担は増えてくるので、
田舎暮らしといえど、生活コストが都会より高くなってしまうことは十分考えられます。

 参考:水道料金、6割の値上げ必要 政投銀が今後30年を試算

そうなった時代、地方で生きられるのは
割高なライフラインの利用料金を支払えるお金を持つ人か、
それらを自給自足でまかなう強者。

田舎は誰もが暮らせる場所ではなくなってしまいます。

今世界では都市への人口の集中が起こっています。

エネルギー効率の観点から見れば、
人口が拠点都市に集約することでライフラインが効率化され、
安価にライフラインを利用することができるようになります。

そうすれば生活コストは安くなり、
生きるためにかかるお金が田舎よりも少なくなるかもしれません。

田舎は現役を引退した人が落ち着く場所ではなく、
お金も含めた生きる力がある人が生きていける場所になるのでは。

佐渡市の長期断水を見てそのようなことを思いました。

では、明日も良い1日になりますように。

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